虐待の家/佐藤万作子

虐待の家—義母は十五歳を餓死寸前まで追いつめた

虐待の家—義母は十五歳を餓死寸前まで追いつめた

佐藤 万作子



いやー、しんどい内容でした。最初はひどい両親の内情が分かるだろう程度で予約して、読み始めたのです。ひどいところもたくさんありました。親になったから親らしく出来るわけではないことも日々感じるし、とんでもない親は日常目にします。でもそれは大きい小さいはあっても私がやるかもしれないこともある。自分自身は一生懸命なのに、それがちっとも報われないこともたくさんあります。

私は育児を楽しんでいるとは言えないので、ほんの少しの差で私が虐待をする可能性もあるだろうと思うこともあります。私は、何て言うか一生懸命やらないとダメなんですよね。ちゃんとやらないと納得出来ないんです。子供の評価は自分の評価だと感じることもとても多いので。

でも最近読んでいる本の影響で、子供がどうしたいかをちゃんと分かってあげないといけないことを知り、自分を反省する日々です。



この犯人となった実の父親は、もうどうしようもない人だと思います。この人が親をやる資格はないし、そんな親のもとに子供を置いておけば、遅かれ早かれ何か事件が起こっていただろうと予測出来ます。自分のことしか考えない人は、誰かの面倒を見るなんて無理なんですよ。それでも親になりたいと思っているなら救いようがありますが、自分の欲求が満たされていないと生きていかれないわけですからね。

でもそんな人と結婚しようと思った人がいて、その人が一生懸命子供を育ててくれた。犯人にはなっていますが、父親の新しい奥さんは被害者かもしれないと感じました。



長男がここまでになる前に何とかなっただろうと最後まで思いました。



今子育て真っ最中の私にもズシンと心に残る、何とも切ない事件でした。

長男が回復することを願います。



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