いつか陽のあたる場所で/乃南アサ
いつか陽のあたる場所で
乃南 アサ
すごく久し振りの乃南さんです。シリーズ物だそうで、そりゃ面白いに決まってる。ただ、どうも登場人物や背景などが頭の中に入ってきて、本の世界がちゃんと理解出来るようになるまでに時間が掛かるようで、最初の何ページかは何度も読んでしまいました。多分集中力がなかっただけのことだろうけど、もしかして年?とか思う程。
無事に読み終えると、まだまだ続くんでしょうね?と問いたくなるほど面白くて、シリーズになるのも納得の作品でした。
彼女達の過去によって負の感情を抱えている様子が頻繁に出てくるのですが、このように罪を犯しそれを償ったとしても、絶対に忘れることが出来ずに自分の犯した罪を背負って生きていくのなら、死刑はない方がいいんじゃないかと思いました。
生きて償い続ける方が辛いと思うからなんですけどね。
でも案外極悪な犯罪をした人の方が、もっと楽観的に考えるのかもしれないですね。
重たい内容でもないし、短編になっているのでとても読みやすいと思います。