ボクって邪魔なの?/吉永みち子

ボクって邪魔なの?

ボクって邪魔なの?

吉永 みち子



学校の先生がメインの話でした。実話を元に作られたと言うので、余りにもひどい場面を読むと先に進めないほど辛くて。私は子育てにポリシーみたいなものはありません。そんな風に冷静に子育てが出来ませんから。してはいけないなと思うことはあります。いけないと思ってもしてしまうこともたくさん。自分がいいと思うことをいつもしてあげたいと思ってもそれも出来ない。子育ては自分を育てることでもあるんだろうなと思います。子育てをしてみて初めて自分の幼さを自覚したり、自分の負けず嫌いを悟ったり、短所ばかりが目に付くようになりました。自信がなくなってしまうこともたくさん。だから人に強気でいけなくなりました。決して自分が正しいとは言えないよなと妙に弱気になることも増えました。そんな自分の弱さを息子に曝け出すことにも抵抗があります。親になることはとても大変です。自分らしく生きていくことに疑問を感じてしまうこともあります。

そんなことが頭の中をぐるぐるしている私には先生の格闘がとても貴重なことだなと感じました。昨年の息子の担任には辛い思いをさせられたので余計に。所謂ベテランの教師には自分よりも若い母親の言うことなんて表面上は聞いていても、実際に心には響いてないんだと言うことが良く分かりました。私はもっと気持ちをぶつけて戦った方が良かったのかなと今は少し後悔する時もあります。でも親がそうすることで息子に矛先が向いてしまうかもしれないと思うと、どうしても強気に出れなくて。

先生だって親だって決して完璧ではないということを忘れてはいけない。そう思います。



本の感想じゃないかもしれない。