崩れる/貫井徳郎

崩れる—結婚にまつわる八つの風景

崩れる—結婚にまつわる八つの風景

貫井 徳郎



図書館で予約した本がなかなか届かないので、保存されている本を物色して借りてみました。実は愚行録も借りて読んだのですが、どう感想を書いたらいいのか分からなかったのでやめました。この本は短編だったのであっという間に読み終わりました。面白かったです。気持ち悪いものもありましたが、心に問い掛ける場面があったり、自分もいつ主人公になるか分からないものもあって、ぞくぞくしながら読みました。人は脆くて弱い生き物だと思います。でもそれを常に前面に出して生きていくことはかっこ悪いし、そんな感情だけを他人に委ねながら生きていくことは悲しい。人と関わることで前向きになれたり、優しい気持ちになれたり、自分の存在を見出したり。高めあっていくこともとても必要なことだと思います。どちらもバランスよく表面に出したり、一人で戦ったりして人は成長したりもする。精神力の大きさは人によって違うと思うけど、自分の出来ることが誰でも出来るに決まっていると考えてしまったり、自分の出来ることが出来ない人間を見下したりすることはしたくない。されたくない。人それぞれにその人にしかない良さがあると思う。それを少しでも見つけられる人でありたい。

読みながらいろんなことを考えてしまいました。