群青の夜の羽毛布/山本文緒

群青の夜の羽毛布

群青の夜の羽毛布

山本 文緒



これは辛い。読み終わってからも悲しい気分のままでした。この世界から早く抜け出したいと思ってしまいました。最後はああ良かったと思える本が好きなのです。でも母親が怖いと感じることはとてもよく分かります。仕事をするようになるまでの人生と言うのはかなり視野の狭い世界を生きていると思うのです。社会に出て初めて自分の家の内情が客観的に見えてくる。私はそれを体験したので母親に逆らえない気持ちは理解できます。でも、それにしても悲しい作品でした。