気ままな娘 わがままな母/藤堂志津子

きままな娘 わがままな母

きままな娘 わがままな母


藤堂さんの本は読みやすいので、新刊が出ると欠かさず読んでいます。
最近のものは、登場人物の中に藤堂さん自身ではないかと思われる女性が出ている気がします。
私が勝手に想像してる藤堂さんですけども。


この本は何でかなかなか読み進めることが出来ず、面白くなかったのかなーと考えてみたり。
でも中盤からは一気に読みましたから、面白かったんだろうな。


なかなか入り込めなかったのは、私自身の過去が影響しているのかも。
私は実の母親と余りいい関係ではないので、母娘の生活が舞台となる作品は、自分の暗い過去を思い出します。
仲良しであれば妬ましく思うし、仲違いをしていればそれもあんまり気分のいいものではない。
結局親子だからどんなに腹が立っても、憎らしく思ったとしても、やっぱり好きと言うことが、
自分が息子や夫に対する感情を考えれば理解出来るのに、
自分と実の母とのことを考えると、有り得ないと思ってしまうジレンマ。


でもこの先、実の母かその再婚相手のどちらかが亡くなってしまったらどうしようと考えると果てしなく憂鬱。
随分前に面倒は絶対に見れないと話してあるし、本人達もそんな気持ちは全くないと言っていたけれど、
実際金銭的に全く余裕のない2人が老後動けなくなったら、どうするのか。
元気なうちに施設にでも入れば安心だけど、それはお金も掛かる。
まだ2人のうちはいい。
先のことを考えて暗くなるのって無意味な気もするけど、やっぱり考えてしまう。
そして、この先家を建てる時には、
いずれどちらかが一緒に住むかもしれないことを考えての間取りにしなくちゃいけないのかなーと思うことも。


だけど、実の母と同居するなんて無理だな。どうしても許せないんだもん。
一緒に生活したこともない母の再婚相手と同居なんてことも考えられないし。


この本を読んだらこんな解決策の出ないことをひたすら考えてしまいました。