悪党/薬丸岳
- 作者: 薬丸岳
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/07/31
- メディア: 単行本
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久し振りの薬丸さんの作品。
前回のものは、不快感ばかりが残る作品でしたが、今回のものは面白かったです。
面白いと言っても笑えるような内容ではありません。
被害者家族に関する短編が続く感じになっていて、確かにやるせない気持ちになり辛いです。
でも1番気持ちが理解出来る気がしました。
いや、やっぱりそれは実際になってみなければ本当に理解することは出来ないと思いますが、犯罪を犯すと言うのは、被害者だけの問題ではなく、被害者の家族にも、そして犯罪者の家族にも大きな不幸を負わせることで、それはどう償ったとしても決して赦せるものではないんだと言うことを今まで以上に感じました。
だから私は決して犯罪となる行為をしてはならないと。
もっと息子が大きくなったら、1度読ませてみるのもいいんじゃないかな。
東野さんの「手紙」も犯罪者家族の辛さを充分感じられますが、それよりももっとリアルな気がしました。
だけど私が被害者家族になったとしたら、やられたことと同じ苦しみを与えたいと思ってしまうだろうな。