東野圭吾/赤い指

赤い指

赤い指

東野 圭吾



久しぶりの東野さん。

読み始めはとても暗くて、読むのやめちゃおうかなーと思いました。

でも徐々に引き込まれてしまい、中盤からは気になって気になって。



決して明るい終わり方ではありませんが、

終わり方としては良かったんじゃないかな。



読んでいて、もしも自分が被害者、容疑者の親だったらと考えていました。

被害者の親だったらは考えても辛いだけで

どうしたらそうならないのかも分からない。

この先、自分がその立場にならないとは言えないんだと

考える度に背筋が寒くなりました。



容疑者の親だったら、この本の親のようにはならないと思う。

絶対とは言えないけどね。

やっぱりそうなったらと考えられないのかな。

容疑者の親を信じられないと思ってしまうんだから。



最後の春美さんの告白には泣けました。

親とはこういうものなのかと。

でも私が政恵だったら、こんなこと出来ないだろうな。

そんな道化のようなことは出来ない。

それは私がまだ若いからなのかな。



何よりも腹立たしかったのは息子。

こんな人間にだけはしたくない。

私の育て方は大丈夫だろうかと

本を読んでいて1番考えたことがこれです。