階上に住む女/新津きよみ

階上に住む女

階上に住む女

新津 きよみ



これも悲しい話だなぁ。どろどろの話とか好きなんだけど、これは救われないから読み終わった後悲しかった。いろいろあったけど最後はハッピーエンドって言うのが好きな私には切ない話でした。隣りの芝生は青いとは私も思うことがあるので双方の気持ちは何となく理解できます。でも行動がね。思ってはいてもできないことが私はよくあります。特に対人関係においては。自分のことや家族のことなら早急にって気持ちが生まれるんですよ。先延ばししても仕方ないって腹を括れるって言うのかな。それが他人になるとからきしダメです。どうにか有耶無耶に出来ないものか考えてしまう。直接人と関わることに恐怖を感じてしまう。そういう時には過去の理不尽な扱いを受けたこととか、どうしても受け入れられない人と関わったこととかを思い出して一歩も前に踏み出せないことがある。それも執拗に迫られればやるしかないんだけど。だからこんな風に同じ屋根の下に住んでいる濃い関係にあって更にいろいろな疑惑を抱えつつ過ごすなんて耐えられないなーと思います。

本の感想になってないかもしれません。すいません。