明日の記憶/荻原浩

明日の記憶

明日の記憶

荻原 浩



本を読むスピードがものすごく遅い。

これは最初からとても入りやすかったのでズンズン読めました。

途中こみ上げてくることが何回かありました。

もしもこれが自分だったら、夫だったらと思わずにはいられない。

自分が若年性アルツハイマーになってしまったら

記憶のあるうちに家族には迷惑をかけたくないことを伝え

ちゃんとしているうちにそれなりの病院へ入れてもらいたいと思う。

もちろん家族と離れる事は悲しいし

金銭的に賄えるのかどうかは分からないけど

自分が覚えていられない状況にあることはとても辛いと思うから。

でも夫がなったなら自分の限界までは付き合ってあげたいと思うんだよね。

何が出来るわけでもないだろうけど

他人に任せるのはとても切ないと思ってしまう。

例え夫がどこかの施設に入れてくれって言ったとしても

私は出来る限り家にいてもらいたいって言うと思う。

立場が変わると考え方が全然違うのもこの病気だからなんだろうな。

ただ思ったのは自分を忘れられてしまったら限界を感じてしまうかも。



最後自分の名前を説明している場面で涙が出ました。

私もあんな奥さんになれるかな。